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ノートパソコンキーボード修理記 - 分解

2008年08月17日

分解の前に押しても反応しないキーがどれかを確認して,メモしておきましょう。
そのキーに繋がる配線が切れている訳ですから。
修理したつもりでいたら,配線の切断箇所を見落していたなんてことになると,また最初からやり直しになります。その気力が残っていればですが(^^;)

まず,裏側のプラスチックリベットを外してゆきます。
これが結構面倒な作業となりますし,一番慎重に行わないといけないところです。
これには,ボール盤が必要となります。一般の手持ちドリルは使わないで下さい。
何しろ相手は柔らかいプラスチックとアルミニウムです。ほんのちょっと力を加え過ぎただけでドリルの歯が反対まで突き抜けてしまいます。そうなったら万事休すです。そのキーボートは完璧に修理不可能となります。
ボール盤では,0.2ミリ位の操作が可能ですから。そういう事故もなくなります。

位置をしっかりと確認して,ゆっくりとドリルの歯を下ろしてゆきます。
プラスチックの頭の部分が,アルミ板の頭を通過できる位まで削り取ったら歯を上げてください。アルミ板を削ってはいけません。穴の大きさによって,ドリルの刃を変えます。
必要以上に削ると組み立てのときに苦労することになります。

プラスチックリベットの除去

50個位あるプラスチックリベットを取る作業は大変ですが,慎重に作業を行います。

すべてのプラスチックリベットが取れたら,まずはキーボードのキー側を下にして,机などの平らなところに置きます。゙
そして,アルミ板を端の方から,慎重に剥がしてゆきます。
プラスチックリベットの頭が完全に取れていないで外れにくいところもあるかもしれません。
この時,キーボードを机から浮かせたり立てたりすると,アルミ板が外れた瞬間にキーの部品がバラバラに外れてしまい大変なことになります。
一つのキーは3つの部品から構成されていますから,その大半が外れると面倒なことになります。くれぐれも慎重に。

アルミ板が無事に外れると,下から3枚のシートが現れます。
これは,そのまま簡単に外れます。
キーボードシート
このキーボードの場合,上と下の二枚のシートは実は一枚なのですが,端で折り返されて二枚になっています。このシートに導電性のインクで配線が行われています。

シートを広げたところ

二枚のシートに挟まれているスペーサシートは透明なので写真には写っていません。

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故障個所の発見と修理

2008年08月17日

故障個所の発見

まず全体を目視してみます。
配線を追っていき,どこかで切れていないかを調べてみます。
分解前に確認した不良キーから出ている線を追っていくと早く見つかるかもしれません。
目で見えないような断線もありますから,テスターを使って確認します。テスターの棒で配線を切らないように注意しましょう。

私が分解したキーボードでは,配線が黒く変色している部分がありました。
故障箇所
テスターで調べてみると導通がありません。
その部分を挟んでいたアルミ板を見てみると,腐食痕があります。
これは,コーヒーか何かの液体をこぼし,それによって配線が腐食,断線したと思われます。
腐食したアルミ板
不良キーからの配線をすべて確認して,断線箇所を特定します。
一カ所とは限らないので注意します。
すべての断線箇所を特定できたら,いよいよ修理です。

修理

導電性の印刷の断線箇所の修理には,前に紹介したイージスペンを使います。
断線している部分の上からインクを乗せてゆきます。
隣の配線にインクがつかないように注意します。
万一隣の配線についてしまった場合には,そのままにしておきます。
乾燥した後で,カッターナイフの先などで削り取ることができます。

配線が終わったら,ヘアドライヤーでインクを乾かします。
インクが乾燥しないまま組み立ててしまうとインクが広がってショートしてしまいます。
キーボードのシートは,導電性インクを印刷し熱で乾燥させて作られている筈なので,ドライヤーの熱位では変形しないと思いますが,熱で変形しないかどうか慎重に作業を行います。
修理後のキーボード

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確認と組み立て

2008年08月17日

確認と組み立て

導電性インクが乾いた後で,テスターで導通テストをしてみます。
インクが乾いてない状態では,まだ抵抗値が大きいことがあります。
抵抗値が20オーム以下なら良いでしょう。
切れそうになっていないか,ルーペを使って目視で確認します。

インクが乾いていることを指先で確認して下さい。

組み立て

最後の作業です。
実は,この工程が一番難しく大切なところです。

まず半田ごてを暖めておきます。温度が調節できるのなら,少し低めにします。

シートをもとのように,裏返しにされたキーボードの上に重ねます。
その上にアルミ板を乗せます。
慎重に位置を合わせて,アルミ板の穴から削り取ったプラスチックリベットがのぞくようにします。

手でアルミ板を下に押しつけながら,プラスチックリベットの上にプラスチック片を乗せます。
プラスチック片を置く

 

半田ごての先でプラスチック片を溶かします。半田ごてでプラスチックリベットと溶けたプラスチック片が一体となるように先を押しつけます。 
プラスチックを溶かす

一体化したと思ったら,半田ごてを外しプラスチックが固まるのを待ちます。
プラスチックが一体化するより早く手を離すと失敗します。やり直しはききますが。
充分にプラスチックが固まったら一つの作業が終わりです。

できあがり
この作業をすべての穴について行います。面倒な作業ですが,根気よくやります。
アルミ板をしっかりと押さえつけておかないと,キーの接触不良の原因になります。

このような修理方法を取った理由は,強度の問題と作業時間の問題です。
プラスチック用の接着剤はそれほど強度は強くなく,このキーボードのように接着面積が極めて小さい場合,圧力に耐えられないと思われるからです。
むしろ,プラスチックを熱で溶かした方が強度が得られると思います。
もう一つは,接着剤の場合固まる時間が長いことです。セメダインスーパーでも一カ所の接着に5分かかります。全部ではどのくらい時間がかかるか分かりません。
 
また瞬間接着剤は失敗した時にやり直しがききません。
このため,プラスチック溶融という方法をとっています。
しかし,それでも充分な強度とは言えません。ところどころ,うまく溶融していないところもあります。

すべての穴について作業が終わったら完成です。
プラスチック片がきちんとついているか確認しましょう。
プラスチックが盛り上がり過ぎていると,ノートパソコンにつける時に邪魔になることがあります。その場合は,アルミ板の表面と平らになるように修正しておきます。
あとは,ノートパソコンに接続して確認するだけです。

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信頼性について

2008年08月17日

このキーボードの場合,絶縁用シートを挟んだ二枚の導電性印刷シートが,キーが押されことで接触し,通電する構造です。
修理した側のシートがどちら側かによって信頼性が異なります。
というのは,上側のシートはキーが押されると,0.2ミリ位下に移動する訳です。
修理した部分がその近くにあると機械的なストレスがかかります。何度もストレスを受けるうちに修理した部分の配線が切れてしまう可能性があります。
また,よく使われるキーの近くかどうかによっても変わります。

どの程度のストレスで断線するかは分かりませんが,上側(キートップに近い側)のシートに修理を施した場合には,あまり長くはもたないかもしれません。
その時は,もう一度分解して修理すれば直りますが(^^;)。

一方,下側のシートは裏がアルミ板で支えられており,キーが押されても,ほとんど移動もすることはないため,このシートを修理した場合にはあまり影響がないと思われます。

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故障の原因

2008年08月17日

キーボードを修理する前に,完全な状態のキーボードを手に入れようと,オークションで探してみましたが,完全なものはなく,反応しないキーが数個以上あるものばかりでした。
ノートパソコンのキーボードとは,こんなにも信頼性の低いものかと少しメーカーに腹が立ったりしました。

しかし,分解してみて,故障の原因はユーザーにあると考えが変わりました。
今回,二個のキーボードを修理しましたが,二個ともユーザが壊したものでした。
一つは,コーヒーか何かをキーボードにこぼしたことが原因。もう一つは,ドライバか何かを突っ込んで配線を切断してしまったもの。ドライバを突っ込んだのはキーボードをばらそうとしたのかもしれません。

自然に故障したものではありませんでした。いずれもユーザの間違った使い方です。

防水構造にすれば,コーヒーなどの液体からは守れかもしれませんが,キータッチの感覚を悪くすることなく,コストの上昇なく実現することは,相当に難しいことだと思います。

もっと大切なことは,それよりもよりも高価な本体を水から守ることです。
工業用なら要求はあると思いますが,家庭やオフィスで使うパソコンに防水仕様を要求する方が無茶ですね。
パソコンに防水性能を要求するよりは,使い方に気をつける方が論理的です。

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